ガーニッシュ『メルヘヴン カルデアの悪魔』
- マイオナ管理人
- 2021年3月20日
- 読了時間: 8分

『メルヘヴン カルデアの悪魔 公式ガイドブック (小学館) 』より
(2006年5月20日初刷)
マイナー度 星5 ☆☆☆☆☆
01キャラクター名
ガーニッシュ(本名:ガルネッソ)
02登場作品・作者
ゲーム:『メルヘヴン カルデアの悪魔』
メーカー:KONAMI
版権:安西信行、小学館、ShoPro、TVTokyo

03登場シーン
ゲーム序盤、及び終盤のボスラッシュ、エンディング
04外見・特徴
・エメラルドグリーンのロングヘア。魔女っぽいとんがり帽子を着用
・全身濃い紫のボンテージのようなローブ。胸元、へそ周りが空いており、ヒップラインが見えるほどの深いスリットが入っている。
・わざとらしいほどセックスアピールが激しい。
・左端はハイブーツ。右足は膝までのブーツで、太ももまでは編みタイツ。
・いかにも魔女っぽい服装のとおり魔女である。
・先に銀のドクロがついた長い杖を持っている。世界観からするとARMと思われるが、ゲーム内で特別なARMは使用しない。
・ゲームにのみ登場したオリジナルキャラクター。次作の『忘却のクラヴィーア』には登場しない。
・カルデアの鉱山の管理人。ごく最近、担当になったという。
・しかし、「商売上がったり」などと、まるで商人のような発言をする。
・かと思いきや強力なARMを求めていたりと、力もほしい様子。
・↑ 結局、何者で、なにが目的なのか、物語中でもよくわからず終わる。
・語尾には「♡(ハート)」をつけ、誰彼構わずお礼代わりにキスをするという、色気を振りまく性格。そのエロスを活用し、MARの男メンバーを利用した。
・だが、男である。魔法の力で完全に女体化している。
・男に躊躇なくキスし、女性にも抱きつこうするあたり、バイセクシャルと思われる。
05概要
作品について
『MÄR-メルヘヴン- 』は、安西信行による漫画『MÄR - Märchen Awakens Romance』を原作としたアニメ及びゲームのタイトルである。原作漫画は当時、『名探偵コナン』の次に売れていた大ヒット作品。アニメにビデオゲーム、カードゲームなどメディアミックスも多岐にわたった。また、土曜の朝10時という、当時は週刊少年サンデーのアニメ枠だった時間帯に、かなり攻めたエロス描写をしたことで、当時の少年はときめいたであろう(例、戦闘で服が破けて下乳を晒す、アイキャッチで全裸、触手プレイ、なんならOPでも茨で締め上げられ服の上からボディラインをさらす等。)
あらすじ・設定
主人公ギンタはある日、メルヘヴンという異世界に召喚される。理由は「チェス」とよばれる軍団によって支配された世界・メルヘヴンを救うため。ギンタのいた元の世界の住人は、メルヘヴンでは基本的に超人であり、過去にも異世界転移した者によって国が救われていた。ギンタはそのメルヘヴンの戦士にランダムで召喚されたのだ。
メルヘヴンでは「ARM(アーム)」とよばれるアクセサリーと魔力によって様々な力や武器を発現させることができる。それを使って戦争をおこなっていた。しかし、ある段階から「ウォーゲーム」という代理戦争に発展し、「メル」と「チェス」のふたチームに分かれて、戦いが始まった。
活躍
ガーニッシュの登場はゲームの物語の序盤。主人公一行がカルデア各地に刺さった「アースジャグラー」を調査するため、東の調査隊基地に行くと、そこにあった「アースジャグラー」の前に彼女は現れた。「これじゃ商売上がったりじゃない」とぶつくさ言うガーニッシュ。そして、主人公らと出会うや否や、仲のいい友人かのように仲間の一人・ドロシーに抱きつこうとした‥‥‥のだが、ドロシーには「あんた誰?」とハグを避けてしまう。
ガーニッシュは心のなかで「いけね、そういや、この顔で会うの初めてだっけ‥‥」と、いかにも姿を変えているような発言。すぐさま態度を変え、「最近鉱山の管理をしているものです」と自己紹介する。しかし、ドロシーは「あれ?鉱山の管理者って爺さんじゃなかったっけ?」と不審に思った。「変身」と「変わった管理人」、この二つの符号が表すことはひとつ‥‥。
その会話イベントにて、仲間のひとり、女好きのナナシは、困り事があるという彼女の頼みを勝手に受けてしまう。そういう言うわけで、一行は彼女と共に行動し、マティア鉱山に向かうこととなった。

下画面に突き刺さっている杭のようなものが「アースジャグラー」。主人公はこれを調査するため、カルデア近辺をまわっていた。その調査基地に現れたのがガーニッシュ。いかにも悪役なムーブをするが、彼女がなんで敵に回ったのかは明かされない。
『メルヘヴン カルデアの悪魔』より
(KONAMI、安西信行、小学館、ShoPro、TVTokyo)
様々な仕掛けを乗り越え、鉱山の最深部にたどり着いた一行。厳重な扉の先にあった宝箱を開け、ガーニッシュはたくさんの『ARM』を手に入れた。すると彼女はいきなり「これでやっと戦える」と、主人公らに攻撃し始めた。「アースジャグラー」を調査されると困ると彼女は言う(何故?)。その魔力を感じたドロシーは、彼女の正体が「ガルネッソ」という人物であることを見抜く。
そんなわけで、ガーニッシュとの戦闘が始まった。なお、序盤二人目のボスで、攻略のヒントももらえるのでそんなに強くない。
ガーニッシュを倒すと、彼女はその場を離脱する。そして、彼女の正体がそこ辺では有名な「ガルネッソ」という男だと言うことが判明する。当然、それまで仲良くやっていたナナシはショックを受けるのだった。
また、その場でMARのメンバーには散々オカマだのなんだのこき下ろされっるのだが、仲間アジトでは「派手な女」などと女性扱いを受ける。どちらが紳士淑女なのだか。
その後の活躍は特にない。女好きのナナシが何度か「ガーニッシュちゃん……」と名前を出す。意外と未練があったらしい。あとはゲーム後半のボスラッシュで、彼女の影と戦う程度である‥‥本人ではない。
そして、エンディング。どうやら、鉱山の管理人であることは本当であったガーニッシュ。鉱山の奥で、彼女の部下が低級ARMを献上し、もっと強いARMをよこせと怒りを顕にする場面が映る。以上。
────以上である。幹部の集まり的なものもなければ、ちょっとした会話もない。なんなら、この事件はメルヘヴンの世界全土を脅かす大事件なのだったのだが、なぜ彼女がそれに手を貸したのかもわからない。事件の後、特にお咎めもなく生活を続けている模様。何なのだ、このストーリー‥‥
総評 ~恵まれたキャラデザからのクソみたいな適当なキャラ付け~
では、彼女の行動をおさらいしよう。
まず、カルデア全土に突き刺さった「アースジャグラー」を見ながら「これじゃ商売上がったり」と文句を垂れる。しかし、いざ主人公らがその調査をしようとすると「困る」とその邪魔をする。よくわからない‥‥。
正体のガルネッソはドロシーと知り合いで、マティア鉱山で女の姿になってることは近所では有名だという。しかし、ガルネッソのころの姿は一切見せず、ドロシーとはどういう知り合いで、近所でどう有名なのかもわからない。
その後、物語終了まで登場しない。なんで、悪役に手を貸したのかわからないままである。エンディングで部下からARMを貢がれてるが、なんでそんなことしているのかわからない。そもそも、部下がいる事自体初耳である。
と、まぁ。まったくもってキャラが掴めないのである。わかってる設定は名のしれた男ということだけ。鉱山の管理人だったり、敵だったり、ARM集めている理由はすべて謎。もっといえば、特に最初のセリフ「これじゃあ商売上がったりじゃない」が謎。お前、何の商売をしていたんだ……?
デザインに関しては、なかなか力が入っているように思う。なにせ、全身魔女らしい布野で覆われているのに、胸、へそ、足とセックスアピールポイントだけは見せつけているのだ。こんな素晴らしいデザインなら、いくらでも活躍のさせようがあったのではないか?いかにも、ゲームのオリキャラらしい適当な作りである。

公式の紹介で「お色気ムンムンの魔女」「素性には妙な秘密がありそう」とあるが、まったくもってこれ以外に無い。元が男だという以外、なんの秘密も明かされない
『メルヘヴン カルデアの悪魔 公式ホームページ』より(閉鎖済みのため、インターネット・アーカイブより)
https://web.archive.org/web/20100427054040/http://www.konami.jp/gs/game/mar/ds/
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06マイナー度
星5 ☆☆☆☆☆
前述の通り『メルヘヴン』自体は大ヒット作品である。多岐にわたったメディアミックスからも、当時夢中になった少年たちが多くいることがわかるだろう。しかし、どうも履歴を見るとこの『カルデアの悪魔』の知名度は微妙な気もする。試しに「ガーニッシュ メルヘヴン」と検索をかけたところ、公式サイトが閉鎖していることも相まって全く情報は確認できなかった。一応、「コナミ・ザ・ベスト」という廉価版が後に発売していることから、それなりの収益があった(もしくは見込めた)のだと思われ、ネット上に情報が残っていないだけかもしれない。攻略サイトにはパスワードなどは残っている。
まぁ、しかし、SNSなどでメルヘヴンの話題が上がることがあっても、「ガーニッシュ」の名前が上がることはなく、せいぜい『カルデアの悪魔』のタイトルで呟いたものが確認できる程度。もう、これはマイナーキャラでいいだろう。キャラも適当で、男だからファンもそんなにいるまい。
圧倒的星5である。
参考
・『メルヘヴン カルデアの悪魔』(KONAMI、安西信行、小学館、ShoPro、TVTokyo)
・ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典 日本語版 : https://ja.wikipedia.org』より
MAR (漫画):最終更新 2020年8月11日 (火) 03:05
MARの登場人物:最終更新 2021年1月17日 (日) 11:08
ARM (架空の武器):最終更新 2020年9月30日 (水) 06:55
・『メルヘヴン カルデアの悪魔』HP : https://www.nintendo.co.jp/ds/software/am2j/index.html
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