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日向あかり(煉獄のカルマ)

  • 執筆者の写真: マイオナ管理人
    マイオナ管理人
  • 2020年8月8日
  • 読了時間: 12分

更新日:2020年8月30日


第2編にて登場した日向あかり。第一編で本心をあらわにしていた彼女を知っていた読者はどう感じたのだろう。少なくともこんなポワポワしたトーン背景が似合うような性格ではないのはすでに読者にバレているのだ。(後述)

出典「煉獄のカルマ」

(原作・廣瀬俊、漫画・春場ねぎ)

KCマガジン第4巻より



マイナー度 星3 ☆☆☆★★

01キャラクター名 

 日向あかり

02登場作品・作者

 漫画・煉獄のカルマ

 原作・廣瀬俊

 漫画・春場ねぎ




03登場シーン

 高校生編の全編、及び集団自殺編の後半

04外見・特徴

高校生時代

黒髪おさげで内向的な地味子。高校を舞台にしているためセーラー服。(メガネ似が合いそう。)
・写真部所属。カメラマンを目指しており、常にカメラを持っている。
・写真の腕は全国コンクールで表彰されるほど。(なお、後述するがこれは辞退した)
・パンツは白、多分パイパン。幽霊状態の第1編主人公にはなんどか股を見られている。
・竹刀ズリで感じさせられる。(ループ物のためなかったことになる。)
・竹刀ズリのシーンは当時軽く話題となり、講談社側も広告の際取り扱った。(概要にて後述)
・写真家として努力している自分に比べ、美人という理由でちやほやされている校内のクイーン的な女子生徒にコンプレックスを持っている。
・そのコンプレックスをかなりこじらせており、いじめをする側だった女子生徒を逆にいじめの対象となるよう誘導し、そのままバレずに卒業した。腹黒い‥‥。
・更には第1編エピローグにて主人公の持論を綺麗事と一蹴し完全に黙らせる…どころか更に追い打ちの言葉をぶつけメンタルをへし折る

高校卒業後

・卒業後といってもそのあと半年以内の話なので大きな変化はない。
・黒髪おさげ。(メガネが似合いそう。)服装は一般的な現代服で固定されたものはない。
・プロカメラマンとして活動しており、性格もいくらか外向的になってる。
・相変わらず多分パイパン。
・コンプレックスは相変わらずで、卒業後アイドルを目指していた元いじめっ子をもう一度おとしめようとする。この目論見は一旦失敗する。
・がしかし、その後マスコミを通じスキャンダルを公にすることで相手がアイドルになる夢を潰した。努力家の地味子だったのだが、最終的に一番黒い性格になる。

05概要


作品について

 「煉獄のカルマ」は原作・廣瀬俊、漫画・春場ねぎにて「週刊少年マガジン」にて連載された漫画。いじめと自殺を主題としたループものである。全5巻。春場ねぎといえば大ヒット作品「五等分の花嫁」」であるが、地味に氏のデビュー作である。 
 本作品は高校生編と集団自殺編の2編に分かれており、「日向あかり」は高校生編では女子高生、集団自殺編ではカメラマンとなっている。

女子高生時代

 第1話から登場。第1編の主人公「七瀬誠」が自殺するため校舎の階段を登っていく際にたまたますれ違い、物語の人物の一人であるとこだけが示唆される。
 本筋へと関わるのは第2話より。七瀬は自殺したことで煉獄というループにおちいり、そのループスタート地点が「日向あかり」のいる女子トイレの個室の中であった。日向はちょうど用を済ませたあたりで完全にパンツを下ろしており、七瀬はあらわにになった股を見ることになる。読者には見えないが、このシーンから見るに、おそらく日向はパイパンである。ここがループのスタート地点なので、この後も日向は七瀬にパイパンを見られることとなる。ただし、主人公は見えず触れずの霊体なので日向はこの状況を知らない。

 場面が変わって、女子更衣室として使用されている一部屋。主人公七瀬を自殺に追いやったいじめグループの女子たちが会話をしていたのだが、そのうちの1人は七瀬の自殺に罪悪感を抱いており、勝手に死んだだけだと主張するリーダー格「霧咲」はその女子生徒を竹刀で暴行し脅迫し始める。次のいじめのターゲットが決まろうかというその時、間が悪いことに日向が女子更衣室に入ってきた。


コミックス3巻の左が「日向あかり」、右が「霧咲エリカ」

作品内の主人公周りの云々よりも、最終的にこの二人の関係が作品では問題となる。いじめいじめられの関係は後述の通りなかったことになるため、日向の一方的な嫉妬が物を言うことになる。



竹刀ズリ

 まずいものを見てしまったと後退りする日向の股に、霧咲は竹刀をあてがった。地味で!!写真しかとりえのない日向あかりさん!!このこと黙っててくれるよね?」
と霧崎はその竹刀をグリグリと日向の股へ押し付ける。

最も有名であろう、竹刀ズリのシーン。このページを見たの多く人は行為が気になって、右下のコマにかなり小さいが日向あかりのフルネームが確認できる貴重なコマがあることに気が付かないだろう。

出典「煉獄のカルマ」

(原作・廣瀬俊、漫画・春場ねぎ)

KCマガジン第1巻より


 このシーン。地味に「日向あかり」というフルネームが初めて出る貴重なシーンなのだが、小さいコマなのでわかりにくい。この前に一度だけ母親に「あかり」と呼ばれているが、全編ほぼ「日向さん」と呼ばれているので、彼女のフルネームを探すのは意外と困難だ(単行本にもよくある登場人物紹介のページがない)。余談ながら、そもそもこの漫画は説明や演出など読者置いけぼりなことが多いので、他の登場人物もフルネームを把握することが困難だったりする。

 竹刀ズリされた日向は「あっ」と声を漏らしてしまい、口を抑えるも追い打ちの竹刀ズリで嬌声をあげることになる。周りはドン引きしているのだが、日向自身はかなり感じてしまっているようすで、我を忘れているのか終わるまで嫌がる素振りは見せなかった。エロ漫画であれば覚醒してレズストーカー化してもおかしくないような流れである。
そしてこのシーンが、公式にマガポケの広告に使用された。
「そんなこと竹刀でぇえ!!」のインパクトはなかなか強い。
前述した通り、この作品の本筋はループ物であり、竹刀ズリ一連の流れは数ページ分しか無いのだが‥‥。

出典「煉獄のカルマ」

(原作・廣瀬俊、漫画・春場ねぎ)

KCマガジン第1巻より


やはりここが一番狙えると判断したのか、広告に採用された。

しかし、メインは右の霧咲なので日向の顔は映されない。

マガポケ公式ツイッター(午後7:05 · 2017年10月5日)より

https://twitter.com/magapoke/status/915880610052292608



 竹刀ズリの後、日向は見られたくない写真を霧咲に見られてしまい、それを奪い返すと部屋を後にする。
 その写真とは、主人公が飛び降りる瞬間の写真。自殺する人間を思わず撮ってしまった自分が嫌になった日向は、呆然と歩き、事故死してしまう。ここで時間が巻き戻り、竹刀ズリ共々すべてがなかったことに。主人公は女子トイレの個室でパイパンを見るところまで戻るのであった。

 次のループでは、主人公が女子更衣室の竹刀ズリの流れを防ぐため、日向を女子トイレの個室に閉じ込める。しかし、今度は霧咲の方が女子トイレにやってきてしまう。だがここで再び、罪悪感を感じていた女子生徒に霧咲が暴行する事件が起こる。その瞬間を日向が写真に収め逆転。「証拠写真」によっていじめの連鎖が終わった‥‥かのように見えた。



日向の逆襲

 なんだかんだあり、自殺した主人公七瀬は生き返った。なぜかと言われると、そもそも前向きに生き返らせるためにループさせられてたからだが、そんなことは重要ではない。七瀬が生き返ると今度は、今までいじめグループのリーダーだった霧咲が壮絶ないじめを受けていた。
 いじめグループの大本は霧咲の彼氏で、そいつの悪事を公にすることでいじめがなくなったかと思われたのだが、なんと日向は先の「証拠写真」をその彼氏に流したのだ。クズの彼氏は証拠写真をもとに、霧咲にすべての責任をなすりつける。これでクズの彼氏がお咎めなしというのはかなり無理がある話だが、そこは目をつぶろう。



主人公を論破

 そんな全てをなすりつけられた霧咲への疑いも、主人公七瀬の機転によっりなんだかんだで晴らされた。そもそも、彼女もいじめ主犯格の1人なのでなんか釈然としないが、クズの彼氏がけが逃げおおせることはどうにか避けられたのでよしとしよう。さて、日向が「証拠写真」を流した件だが‥‥なんと卒業後半年経ち、プロカメラマンになるまで誰にもバレなかった高校生編における最終的ないじめ主犯格であり、在学中罪に問われることもなかった。
 卒業後とはいえ、真実に気がついた七瀬。あくまで憶測という形で日向へそれを伝える。そして、その上でどうしたらいじめの連鎖はなくなるのだろうと投げかけると、日向は自分の思いを答えた…。

 カメラマンになるべく努力していた日向。しかし、クラスの地味子という立場は彼女にとってコンプレックスであった。特に努力してる自分に比べ、美人でチヤホヤされる霧咲は憎くて仕方がなかった。しかし、「証拠写真」を取った瞬間、自分は努力で霧咲に勝ったと思ったのだと。
 人間関係の上下がある以上、イジメはなくならないというのが日向の返答であった。「誰かを蹴落としてまで勝とうなんて‥」という七瀬に「じゃあ底辺のままでいろと言うの」と返し黙らせる。そしてさらに、七瀬は人として前に進むと言ったが、本当に進めたのか。イジメをなくしたいと言うが、1つでも減らせたのか。と問いかける。それに七瀬は何も答えることはできなたった。

 イジメを受けたがわからすれば当然の理屈。題材的によくある問いかけなのだが、それに答えられない主人公ということも相まって衝撃のシーンである。


集団自殺編

 本作品の第2編。高校生編と変わって、アイドルを目指す女の子「たま子」が主人公である。
 たま子はアイドルを目指し、オーディションに参加することになるのだが、そのオーディションに同行しているカメラマンが日向である。嫌な予感しかしない。

 日向は最初はゲストくらいのちょいキャラでありただ居るだけなのだが、物語終盤で本性を表す。アイドルオーディションにて、主人公「たま子」ははいじめを受け、相手と揉めたことから怪我人を出してしまう。それを問題視され退場させられそうになってしまうが、彼女らにつきっきりだった日向はアイドル候補たちのイジメの証拠を持っており、主人公をかばう。

 日向が助け舟を出したのには裏があった。実はこのアイドルオーディション、偶然にもあの元いじめっ子の霧咲が参加していた。日向は例の「証拠写真」、さらにアイドル候補生なのに彼氏持ちだと「彼氏とのツーショット」の2枚の写真をたま子にわたすこの彼氏というのは、第1編のクズの方の彼氏ではなく、第1編の方の主人公七瀬。あの完全論破された男である。
 普通にオーディションを続けたら霧咲には勝てないと、日向はたま子にこのスキャンダルによっておとしめる作戦を提案をする。しかし、たま子は自分の実力で勝負するとこの提案を破棄した。

 なんだかんだオーディションには合格したたま子。しかし、彼女はアイドルを続けることを辞退したため、繰り上げで霧咲がアイドルとなる。
 しかし、そうは日向が降ろさない。第2編のエピローグにて、今度は自らの手で「証拠写真」マスコミに流し、霧咲のアイドルの夢を完全に潰したことが語られる…。

 ループによって竹刀ズリはなかったことになっている以上、日向あかり自身は作中で直接いじめを受けた描写が無いはずである。にもかかわらず霧咲に対するこの仕打。コンプレックスを相当こじらせているようだ。
 少年マガジン公式アプリ「マガポケ」にて「ゲスキャラ漫画特集」なる企画が開催され、竹刀ズリとともに霧咲が紹介されたのだが、蓋を開けてみれば日向のほうがよっぽどゲスキャラに仕上がった。裏で暗躍する彼女は本編のネタバレとなるため、ゲスキャラとして紹介するのは無理だったというのもあるだろう。

総評~くやしい、でも竹刀で感じちゃう~

 まず、管理人はこの漫画の存在を竹刀プレイの画像のみで知った。そこから検索をかけて「煉獄のカルマ」という作品にたどり着き、その詳細を調べ記事にした。そのため当初、日向あかりはいじめられっ子のキャラクターだと考えていた。しかし、実際は違った。彼女は優秀なカメラマンの才があり、学校内ではカーストの下というわけでもなく、地味で目立たないだけの娘として登場した。いじめの標的にされたわけでもなく、いじめの現場を見て竹刀でぐりぐりされたものの、時間は戻りその事実はなかったことになる。主な時間軸では直接的になにかされたわけではない。ただ、クラスで地味な自分とチヤホヤされる霧咲を比べて嫉妬し、それだけの理由で霧咲を「いじめの標的に誘導する」「卒業後スキャンダルでアイドルになる夢を潰す」ということをやってのけたのだ。ひどすぎる。

 だがここで、逆算して考えてみよう。日向あかりという女は、将来的に夢を潰し、いじめの標的にするほど嫉妬していた霧咲に「竹刀ズリされたら本気で感じてしまう」のだ。そう考えると件の竹刀プレイは意味が変わる。いじめ現場目撃の口封じにされた行為というだけでなく、日向からすれば妬み憎んでいた女に強制的に気持ちよくさせられるという意味合いも含まれるからだ。全力で妬んでいた相手にイかされかけたと考えれば、あの場面は相当インモラルで劣情を催す瞬間になるだろう。愛憎という文字のよう、時間軸が変わらなければ憎しみを超えて変な愛情が目覚めていたかもしれない。「クレイジーサイコレズ予備軍」それが管理人が日向あかりに見た姿である。



06マイナー度


マイナー度 3 ☆☆☆★★

 とにかく竹刀コキのシーンで少し話題となったらしいこの漫画。管理人もその噂しか知らなかったため、このキャラ紹介をするまで作品の内容はほどんどしらなかった。週刊少年マガジンも購読していないため、マイナー度を語るのにあたっていくらなんでも知識が足りないかと思ったが、単行本を買い揃え杞憂であったことがわかった。
 なぜならばこの漫画、読むのが辛くなるほど面白くない。このページ作成にあたって、何度も「煉獄のカルマ」を読み返しているのだが、竹刀ズリ以上の見どころがない。特定のキャラクターのみにスポットを当てるサイトなので、少し偏った読み方をしているのは間違いないが、それにしても盛り上がりがないのである。

 作画は春場ねぎ。言わずとしれた大ヒット作品「五等分の花嫁」の作者である。その原作付きデビュー作であるにも関わらずまったく語られないということが、いかに微妙な作品なのか表しているだろう。

 また、管理人は少年マガジンの文化には詳しくないが、マガジン購読者のブログによると当時の第2編のような「アイドルの登場」は、少年ジャンプでいうところのバトル漫画化・トーナメント開催にあたるテコ入れらしい。
 ということは、第1編の時点で人気が怪しく、この日向あかりが最終的にどういったキャラになったかまで知る層はかなり絞られていると考察できる。少年マガジンの話題になったキャラということで、マイナー度は星2相当のつもりだったが、星3に繰り上げた。

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参考

・KCマガジン「煉獄のカルマ」(原作・廣瀬俊、漫画・春場ねぎ) 全五巻

・煉獄のカルマ|ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典 日本語版|最終更新 2020年2月13日 (木) 10:45 :https://ja.wikipedia.org

・Twitter「講談社 マガジンポケット(マガポケ)公式」: https://twitter.com/magapoke

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